研究内容 “量子の世界をミクロに見る”

核磁気共鳴(NMR)は、原子核と電磁波との相互作用を利用して、原子核が電子から受ける微細な磁場を検出することで、電子・原子・分子の運動をミクロに観測することができます。原子核と共鳴する電磁波は、ラジオ波のエネルギー帯域で、極めて低エネルギーの“素粒子”を検出します。それによって、物性を支配する根幹的かつ普遍的な物理法則の解明につなげます。
物質中の凝縮電子は、主に量子統計に基づいて記述されます。そのミクロな世界を実際に体感することができる貴重な機会を提供します。超伝導、量子液体、量子ホール効果、ボースアインシュタイン凝縮といった物理学に横たわる根幹的な問題に対して、正面突破で取り組んでいます。また、卒業研究から物質合成や単結晶試料の作成、装置開発、計測ソフトウェア開発などに取り組むことで、様々な技術や能力を習得することができます。
例えば、以下研究テーマが進行中です。

超伝導体に隠れた液晶的秩序

量子スピン液体近傍の相転移

スピンー軌道ーボンド秩序の幾何学

ディラック電子、励起子凝縮

先端計測技術開発

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